モリタ整体院

平井(JR総武線)の整体・カイロプラクティック

〒132-0035東京都江戸川区平井3-24-8森田ビル1・2F

何故そんなことをするのか?

もう15年ほど前の話ですが、私の患者様でアメリカ人の方がおられました。お帰りの際に「お大事に、お身体気を付けてくださいね」と言ったところ、
なんでそんなこと言うんだ、自分の治療に自信がないのかと言われたことがあります。 何度も来院されている気ごころ知れた方だったので、
では何ていえば満足なのか、と聞いたところ「治療はベストを尽くしたからもう大丈夫!」と言ってほしいと言われたことがありました。
その時は日本には謙遜するという文化があると説明したが、そこがなかなか理解できないと少しだけ論争になった思い出があります。
「つまらないものですが」「お口に合うかわかりませんが」我々日本人が物を贈る時によく使う言葉も、その方はしっくりこないと言います。
アメリカ人は「自分が使って良かったから」「美味しかったから食べて」と渡すという。 なるほどねーと思いつつも、文化、風習の違いを身近に感じた瞬間でした。
その歴史の中で、国、宗教の違いは、文化、習慣の違いだけでなく当然その国民の思想にも大きな違いが出ます。

我々が良かれと思ってとった言動も、時には裏目に出てしまうことがあるのではないか?

先般のISILによる残酷極まりない世界を震撼させる行為はどこから来ているのか?

逆に我々日本人の文化、習慣、思想も相手国の人には奇異に写る部分もあるのではないだろうか?

自国あるいは異国を過剰に美化した見方をしていないだろうか?

との思いから読んだ本が思いの他、よかったので2冊紹介します。
人、物、金が容易に国境を超えていく国際社会において、特にこれから海外で活躍しようと考えている若い方には外国語だけでなく、知っておいて損はない知識だと思います。

[肉食の思想] 鯖田豊之 箸

我々日本人とは残酷、動物愛護の観点も全然違います。

(本文中より)
フランスで、あるとき大勢の会食で血だらけの豚の頭が出たが、さすがにフォークをすすめかねて、私はいった。
「どうもこういうのは残酷だなあー」
一人の御嬢さんが答えた。
「あらだって、牛や豚は人間に食べられるために神様がつくってくださったのだわ」
幾人かの御婦人たちが、その豚の頭をナイフで切り、フォークでつついていた。 彼女たちはこういう点での心理的抑制はまったく持っていず、私が手元を躊躇するのをキャ、キャと笑っていた。
「日本人はむかしから生物を憐みました。小鳥くらいなら頭からかじることはあるけれども」
こういうと、こんどは一斉に怖れと怒りの叫びがあがった。
「まあ、小鳥を!あんなにやさしい可愛らしいものを食べるなんて、なんという残酷な国民でしょう!」
私は弁解の言葉に窮した。

 

 

 

 

 

[タブーの謎を解く] 山内昶 箸

(まえがきより)

タブーとは何だろうか。およそ人類史上、タブーのない社会は古今東西どこにも存在しなかった。未開社会だけではない。 現代都市の若者の間でも、タブーはひそかに息づいている。なぜ人間は、古来から近親婚を禁じたり、イスラム教が豚肉、ヒンドゥ教が牛肉、あるいは、仏教が肉食一般を禁止したように、性や食の禁制を社会の中に仕掛けておかなければならなかったのか。

 

2015.02.05

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